10月22日(木)塾生限定セミナー エレメントE「日本の文化的感性が世界を救う!」
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
<正岡子規>
意味〜柿を食べたら法隆寺の鐘が鳴った
すごくない?
ただそれだけのことなのに、どうして感動するんだろう。
たった17文字の文章に僕たち日本人は、そこに饒舌とも言える様々な感情を感じ取ることができる。
秋の風情、透き通った空気感、それに相対するような儚さ、崩壊していくものの美しさ。
奇跡的なことだと思う。
ボクら日本人は、ハイコンテクストな文化を持っている。
それは地理的に閉鎖された国土で、同じ民族が同じコンテクスト(文脈)でコミュニケーションしていたからだろうと思う。
それで、日本語は複雑で、ハイコンテクストな言語になったわけです。
あ、うんの呼吸というように、すべて語らなくても伝わる、とか、微妙な差異を楽しむとか。
それに比べ、英語はローコンテクストな言語です。
あなたという二人称は、英語では「YOU」しかありません。
日本語二人称だけでも、ものすごくたくさんあります。
良し悪しの問題ではなく、国が成立する過程で、そう成らざるを得なかった。
言語が、文化や感性に影響を与えるっていうのは、うなずけますよね。
日本は四季を二十四に分け、せせらぎの音や秋の虫の音も美しいと感じる。
夏のうるさいほどの蝉の声で「静けさ」を感じたり、庭のししおどしで空間に凛とした雰囲気を出す。
陰翳を生活空間に取り入れ、微妙な闇を演出する。
本当にハイコンテクストな文化なのです。