チャラくて何が悪い?
1月2日と3日は毎年、箱根駅伝を見ます。
もう10年以上見続けている。
東京から箱根の芦ノ湖までの長い距離(5区間107.5キロ)を10人のランナーが往復するレース。
往路と復路を10人の選手がリレーで走る。
だいたい一人20キロくらい。
大学生がただ走っているだけなのに、なぜか面白い。
速さを競う競争だけど、競争を見ているわけじゃない。
見ている方も、長い時間見ているから(二日合わせて12時間くらい見てる)その間にたくさんの物語を感じるわけです。
チームの物語。
選手それぞれの物語。
監督や関係者の物語。
様々な物語を抱えながら、走っている若者の姿は純粋に応援したくなるし、感動するわけです。
箱根駅伝は青山学院大学が、今年も圧倒的な記録で往路、復路とも優勝でした。
これで3連覇です。
おまけに今シーズンの出雲駅伝、大学駅伝、箱根駅伝と三冠です。
すごい記録。
学生の競技で連覇っていうのは難しいわけですよ。
有力な選手がいても必ず卒業してしまいますから。
青学も今年は、エースだった4年生が何人かいないわけです。
特に痛いのは5区の山登りで圧倒的に強かった、神谷大地選手(現:コニカミノルタ)が卒業してしまったこと。
これはかなり痛いだろうなって、予想していました。
でも青学は選手層が厚い。
そんな懸念もよそに、やっぱり圧倒的な記録で優勝です。
3年連続となると、たまたま、とか、まぐれとか、偶然とかはない。
本当に強いってことです。
従来の体育会の組織をぶち壊す
毎回思うのですが、青学は今までの駅伝の常識を覆すことで、圧倒的になった。
走ることは楽しいこと。(楽しいから始めたんだろ、楽しいことなんだから練習だって楽しい)
チャラいほうがいい。(チャラくて強い。努力とか必死さが見えるより。こっちのほうがかっこいいからという理由)
食事中は無駄話をしたほうがいい。(チームが大事だから仲良くなるのが一番という理由。コミュニケーションを取ろうということ)
なんでもかんでもはい!と言うな。(自分の頭で考えろってこと)
これが原監督の指導方針。
これに関しては一年くらい前の僕のブログに詳しく書いています。
【人々が考えている以上に世の中は激変している|チャラくて何が悪い?】
すごいです。
今での体育会系の思考とは、まったく違う。
まるでエクスマみたいって思うのは僕だけだろうか?
みんな選手がチャラい。
つらそうではなく、楽しそう。
硬くて真面目でビクビクしていない。
必死感がない。
それなのに、圧倒的に強い。
8区の下田選手なんかはすごい記録で区間賞だった。
走り終わった後、苦しい表情で倒れこむ他校の選手が多い中で、まだ余裕な感じ。
カメラに向かって、笑顔でダルブピースですから。
世の中が変わったのです。
過去の成功体験や過去のデータに固執していると負けてしまう時代なんだと思う。
初めて青山学院大学が箱根駅伝で優勝した2015年1月4日に、そんなブログを書いていました。
【これからのビジネス、過去に固執していると、敗者になってしまう。箱根駅伝、青学大が驚異的記録で優勝!】
今までの常識から逸脱しないと成功しない時代
青学の今年の箱根駅伝のテーマは「サンキュー大作戦!」。
3連覇と3冠を目指しているので3×3=9でサンキュー。って・・・ほんと遊んでいる。
最初に優勝した2015年は「ワクワク大作戦!」。
2回目の優勝の2016年は「ハッピー大作戦!」。
・・・ほんと遊んでる。
チャラくて、無駄話をしていて、上下関係も曖昧。
楽しくて、まるで遊んでいるような青学。
それでも、他校に比べると圧倒的に強い。
「遊び心」を入れることで、選手たちがみんな楽しく遊びのように走ることができる。
遊びのようにやったら、そりゃ、みんな強くなります。
2016年正月にそんな青学の2回目の優勝を書いた記事です。
他の大学もすごい選手を揃えている。
東洋大学、駒沢大学、早稲田大学。
優秀な記録を持っている、超エリート集団って言ってもいい。
おまけにみんな大学生です。
だから、そんなに差はあるわけないんです。
でも、他のチームが足元にも及ばない、僅差なんていうものじゃない、圧倒的な勝利。
これは必死にトレーニングしている駅伝の名門校、早稲田、東洋、駒沢などなどにとって見たら「おもしろくない」ことだろうな。
見ていて真剣にそう思った。
きっと頭に来てる関係者が多いんじゃないかな。
今まで常識だったことが、通用しなくなっているのを、まざまざと見せられるんですから。
なんかエクスマに似ている。
楽しく仕事をしていて圧倒的に業績がいい人を見ると「おもしろくない」って思う人が、結構たくさんいるんですよ。
僕の耳にも入ってくるし、SNSやブログでそういう発信をしている人間も多い。
おもしろくないんだと思う、確かに。
その気持ちもよくわかるけど、そんな関わりのない人たちの声は無視して、もっと楽しんで、圧倒的に成功してしまいましょう。
成功することに、人を仕合わせにすることに、何も遠慮はいらないのですから。
毎日楽しく仕事して成功しているエクスマな人たちって、青学の駅伝みたいだと思った。
藤村 正宏
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