エクスマ塾は77回目です
昨日、大阪開催のエクスマ塾でした。
もう77期です。
最初のエクスマ塾は2003年だったから、もう13年も続いている。
もちろん初期の頃と比べたら、内容は変わっています。
今はSNSの時間がかなり増えている。
マーケティングにSNSは必須だと思うから。
「見ず知らずの人から物は買わない時代」になりますから。
大阪の会場は、そのエクスマ塾1期生のハッピー(橋本 亨くん)の店。
ハワイアンカフェ『アロハス』
大阪っていっても、堺市なんですけどね。
薬屋さんなのに、カフェをやっているんです。
そして、繁盛している。
どういう経緯でそうなったのかを新刊に書きました。
読んでいない人のために、抜粋して書きます。
これを読むと、販促とかはもう必要ないのかもな、って思うのはボクだけじゃないはずです。
POPで有名になった店なのに、POPがない!?
この写真を見て、どんな店だと思いますか?
リゾートホテルのロビー? カフェ? 別荘?
これは「薬店」なのです。
以前はPOPの名店として知られていた店、大阪の堺市にある「ハッピー薬店」。
当時は視察する人が引きも切らず、経済雑誌に「ハッピー薬店のPOPすべて見せます!」という特集まで組まれるくらい、POPで販促をして繁盛していた店です。
面白いPOP、効果的なPOPがたくさんあり、25坪で月商850万円売る店ということで話題になっていました。
もう10年来になる、ボクの塾生さん、橋本 亨さんが経営している薬屋さんです。
ボクも著書の中でたくさんハッピー薬店のPOPの事例を取り上げました。
ところが今は、その面影がまったくありません。
写真のように、まるでハワイにある別荘のような感じ。
薬屋だってことが信じられません。
何しろ薬屋なのに、薬の取り扱い商品はたった8アイテムです。
どうして、こんな店になったのか?
好きなことをしているうちに繁盛する店になった
もともとホームセンターのテナントとして店をやっていたのですけど、そういう店だとホームセンターの集客に左右されます。
そこで、ハッピー薬店にわざわざ来てもらうためにということで、相談やカウンセリングを主体とした薬店にしようと努力しました。
最初は、ダイエットのカウンセリングを主体にやっていました。
カウンセリングをやっている過程で、そのスキルをもっと高めようと、橋本君はさまざまな勉強をします。
心理カウンセラーの資格や誕生数秘学という占い師の資格をとった。
そのうちカウンセリングをしていると、健康には薬はいらないということに気づいていくわけです。
そこで商品数を次々と減らし、最低限の漢方薬とサプリメントだけで十分という結論に達する。
商品アイテムを極力減らし、在庫を大幅にカット、薬は8アイテムだけになってしまった。
さらに美容と健康のために食事指導をするようになり、それが高じて健康な食事を提供するカフェを、店とはちがう場所で開業してしまいます。
糖質制限と酵素入りメニューを提供するハワイアンスタイルのカフェ「アロハス」です。
もともと橋本君はハワイが大好きなので、前からハワイアンカフェをやりたかったそうです。
そういう展開で、ある程度成功していたのですが、少々問題がありました。
薬店で予約してもらい相談している時に、一見の客がやってくると、カウンセリングを中断しなければならないこと。
会話を中断して接客しなければなりません。
だからいつかは、予約相談だけのお店にしたいなと思っていたそうです。
そんな時に、ホームセンターの都合で、出ていかなければならないことになります。
そこで彼は思いつくわけです。
カフェの2階を薬店にしてしまおう。
予約のお客さまだけだから、別にカフェの2階でもいいわけです。
身も心もヘルシー&ビューティーになることを提供する店の完成です。
こうして、今の「ハッピー薬店」ができあがっていった。
薬店×カフェ×占い師×心理カウンセラー。
それぞれの業態はどこにでもある業態です。
でもこれを掛け合わせることで、他には真似できない独自の価値ができあがったわけです。
好きなこと、自分の心が輝く楽しいこと、それをやっているうちに繁盛していった。
お客さまはほとんどリピーター
さらにハッピー薬店はお客さまと、ニュースレターやメルマガ、SNSとブログでコンタクトして、交流しています。
いつも忘れられない存在になるわけです。
だからお客さまはほとんどリピーターです。
リピーターになった人は、お友達や知り合いを紹介してくれる。
そういう流れができあがっている。
お客さまと深い関係性を作っている薬店だということ。
だから一見のお客さまが、フラっと入店することはありません。
新規客は既存顧客からの紹介なわけです。
もう販売促進はいらない時代?
特に最近では、SNSが普及したことで、これに加速がついている感じです。
12年間扱っているある化粧品があります。
この化粧品がSNSで売れ始めた。
買ってくれたお客さまが、その化粧品の効果や使った感想を、勝手にブログやSNSにアップして紹介してくれるようになったのです。
この化粧品は前年比で売上132%アップしました。
そしてすごいのは、POPの名店と言われていた頃に比べると、売上も利益も2倍以上になったってこと。
ある意味、現代社会において、理想の商売です。
こうなってしまったら、もう販売促進はしなくても十分やっていける。
もう、見ず知らずの人から買わない時代になってきているということです。
藤村 正宏
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