塾生の花屋さんが新聞に取材された
日曜日、昼ちょっと前に起きてぼーっとしながら、ベランダの花に水を撒いているとき、メッセージが入った。
エクスマ塾生の横山泰史さん(ヨコちゃん)から。
ヨコちゃんは、埼玉県上尾市で「花のモナミ」というお花屋さんをやっている塾生さんです。
この国難の状況で、毎日怠らずコツコツと発信していたので、自宅花とかリモート花を地元の新聞に取り上げてもらえました。
しかも社会面っていうのが嬉しかった。
これからも学ばせてくださいね。
こういうメッセージが上の画像と共に届きました。
エクスマ塾生さんが活躍してくれるのは、ボクにとって、とっても嬉しいことです。
だからこういう報告は、どんなに小さな変化でも聞きたいと思っています。
塾生さんの一つ一つの事例が、ボクの励みになっています。
花屋さんは、今回の緊急事態の中では、優先順位が低くなりがちです。
例年春は卒業式や入学式など端の需要が高まる時期だが、今年は式典が軒並み中止に。
キャンセルが相次ぎ4月にかけて店舗への来店も少なくなっていった。
そんな中、ヨコちゃんのSNSに「近所の花屋が休業してしまった」「自宅に花を飾りたいんだけど買いに行けない」と言う声が多数寄せられた。
そっか。こんな時だからこそ花が必要なんだ。
そう考えて、4月にオンラインショップを開設。
その後、サブスクリプションサービスを始めることにしました。
定額制で、季節の花を「飾る場所」や「お客さまの人柄や趣味」を考慮して、ヨコちゃんが選んであげるサービスです。
月々5500円からで、月2回届けられます。
まだ上尾市やさいたま市など、近隣のお届けに限られていますが、これが好評です。
届けられた花は、リビングなどの自宅の部屋や、会社やオフィスなどにも飾られている。
ズームなどを使った遠隔会議やウェブセミナーをやっている人の背景に飾られたりもします。
「花には前向きな気持ちにさせてくれる不思議な力がある。気分が上がらない時に少しでも元気になってもらえたら」という気持ちで始めたサービスです。
そう、彼が言っていました。
でも、このサービスを利用しているお客さまの中には、コロナの影響が収束しても、毎日の生活の中に花を取り入れたいと感じた人が大勢いるはずです。
突然オンラインショップを作っても売れない
ヨコちゃんはエクスマ塾生なので、普段からFacebookやTwitterやInstagramなどのSNSを使って多くの人とつながっていました。
売上をあげようとか、ビジネスに活用しようとか、そんな下心なく、純粋につながっている人とSNSで交流していた。
花屋の仕事のことや、お花の花言葉とか、友達と飲みにいったり遊んでいるプライベートのこととか、趣味の映画やサッカーのこと。
そんな発信をしていたのです。
その結果、彼の人柄、優しい性格や誠実さなどをよく知っている人が多かったってこと。
いきなりオンラインショップを作ったからと言って、すぐに売上を作れる人はそう多くないでしょう。
日頃から友人やお客さまと積極的にコミュニケーションをしてきたからこそ成功していると言うことができます。
そして、だからこそ、注文してくれた人に合わせてヨコちゃんセレクトの花を送ることができるのです。
どこで買うかよりも、誰から買うか? もう、そういう時代になっている。
ボクが数年前から言い続けてきたことです。
人は同じようなものを買うのなら、関係性のあるところで買う。
知り合いや友達の情報から、あるいは知り合いや友達の店で買うということ。
これは普通のことです。
新型コロナウィルスによる自粛により、それがまさに目の前に多く現れているのを日々感じています。
2017年に刊行した書籍「新版 安売りするな!『価値』で売れ!」(日本経済新聞出版社)から引用します。
今は芸能人や文化人、有名バンドのメンバーじゃなくても、個人にファンがつく時代です。経営者でも、寿司職人でも、フリーのソムリエでも、ファンができるのです。
多くの人々がデジタルで交流している時代。フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、ブログなどなど多くの人がふたつ以上のデジタルプレゼンスを持っています。これは、個人の考え方や行動を発信するツールが増えたということなんです。
発信する考え方に共感する人が増えていき、その中からファンができるってことです。
ファンのつながりの中で消費が起きて、売り込まなくても売れるのです。
お客さまと、どういう関係をつくるか?
商品やサービスに、どういう関係性を持たせることができるか?
社会とどういう関係を持っているのか?
これが企業にとって、最重要になってきます。
ヨコちゃんは、新しく始めたサービスを以前から考えていた事は事実です。
いつかはやろうと思っていて、なかなか行動していなかった。
でも、今回のような状況になると、何か行動しなければならない。
そして色々と発信しながら考え、実際に行動したわけです。
何もできないから・・・、できっこないから・・・、そう考える人もいます。
そして、それは人それぞれの自由です。
でもヨコちゃんのように、自分の仕事で、何かみんなに貢献できる事はないかなって考えてみること。
そして失敗を恐れず、何か行動してみること。
今からでも遅くありません。
あなたの発信に共感してくれる人たちとの関係性を創出していきましょう。
藤村 正宏
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