音楽は環境を変える
日曜の午後。東京は夏の雨が降っています。
こんな日はエアコンの利いた部屋で、雨を眺めながら、好きな音楽を聞いて、読書なんて最高です。
いつも思うのですけど、音楽っていうのは、シーンを一瞬にして変える力があるなって。
流れている音楽で、まったくちがう空間ができる。
例えば、自分の部屋でバッハの「無伴奏チェロ組曲」を流した時と、石川さゆりの「天城越え」を流した時でどうちがうか、やってみると面白い。
まったく空間の意味が変わってくる。
今日紹介するのはジャズ初心者でも、とても聞きやすいアルバム。
とってもいい演奏です。ボクも大好きなアルバム。
「夜に車でこれを聴くために、オレは車にサブウーハーをつけた」
確かに車で聴くといいと思う。
夜の首都高速を走っているときにこの曲を流すと、一瞬にして、「首都高速シアター」を体験できる。
現代のバベルの塔のような六本木ヒルズ
宝石箱の中の輝きのようなレインボーブリッジ
巨大な光のロウソクのような東京タワー
夜の首都高速を「ナイトシアター」にしてくれる。
そんな1枚。
ジャズの都会的なイメージ、おしゃれな雰囲気、かっこよくてクールな演奏。
アルバムタイトルの「サイドワインダー」という曲。
他も、もちろんいいけどこの一曲目に入っているサイドワインダーの個性がキャッチーに際立っている。
後で、調べたところ、この「サイドワインダー」って曲は、車のCMに使われて大ヒットしたそうです。
このアルバムが録音されたのが1963年12月。
タイアップという概念の先駆的な存在で、成功したという例になっています。
『ジャズ・ロック』というジャンルが誕生したころの代表的なアルバム。
音楽というのは、空間を構成するためにとっても重要な要素なんだな。
(と書いているうちに雨が熄んで、日が出てきた・・・暑くなりそう・・・)
藤村 正宏
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