まさに青天の霹靂!ハイスタの新譜が発売
16年ぶりの新作CDを発売した伝説のロックバンド「Hi-STANDARD」、感激でした。
1991年に結成され、90年代を疾走してきたメロコア(メロディック・ハードコアの略でパンクロックのジャンル)のバンドです。
インディーズで登場し、その後人気になるとメジャーに身売りするバンドがほとんどだった当時。
一貫したアンチ・メジャーのコンセプトを貫き、1999年のアルバム『MAKING THE ROAD』では、インディーズながら100万枚のセールスを記録しました。
突然2001年にバンド活動を休止。
もう再結成はないのではないか、とか、もうハイスタの新作は聞けないのではないか、とか、ファンは悲しい思いをしていました。
僕もリアルタイムで聞いていてその後、何度か僕の中でリバイバルしていました。
それが2016年の10月、突然、CDショップに新作が並んだ。
事前告知一切なし。
もちろんプロモーションも取材もなし。
SNSの発信もなし。
店頭だけの限定販売。
「ANOTHER STARTING LINE」
大手レコードショップのスタッフすら、発売日の朝礼でハイスタの新譜を知った状況だった。
これがファンの人たちのTwitterで、瞬く間に拡散されていきました。
レコードショップには長蛇の列。
品切れが続出。
「ハイスタのCD買いに4軒はしごしたけど全部売り切れで買えず…」
「売り切れで買えないCDが今の時代にあるなんて…」
Twitterは大変な騒ぎになりました。
Twitter上ではハイスタ関連がTwitterHOTワードの1〜7位を独占するほど。
もちろんオリコンCDシングルランキングであっという間に1位。
僕もTwitterで知りました。
でもその日はCDショップに行けなかったから、数日後Amazonで検索。
買った人が転売していたのを、ちょっと高い値段で買いました。
一切の事前告知なし。
ゲリラ的に店頭のみの販売。
相変わらず、カッコいいです。
新曲『ANOTHER STARTING LINE』もカッコよかった
Hi-STANDARD- ANOTHER STARTING LINE-
Full ver.(OFFICIAL VIDEO)
売り方も、カッコいいですよね。
SNS時代の売り方ですよね。
Twitterがなかったら、こんなことになっていませんよね。
そしてすごいのはCDを買った人がみんな「新曲出してくれてありがとう」って感じです。
企業から買ってください、買ってくださいってお願いするのではなく
お客さまの方から売って欲しいって言われるマーケティングです。
今の「つながりの経済」のマーケティングだなって思う。
短パン社長の商品も
三代目の寿司のイベントも
マックスブログ塾も
まちゃとカンカンのセミナーも
みんな売り込みや販促は一切していない。
お客さんの方から買いたい、参加したい、と言ってくれる。
それで完売する。
そして感謝されるのです。
「商品作ってくれてありがとう」
「イベントやってくれてありがとう」
「ブログ塾参加させてくれてありがとう」
「セミナー待ってたんですありがとう」
それはどういう状況なのでしょう?
ファンがたくさんいるということ。
今は芸能人や有名バンドのメンバーじゃなくても、個人にファンがつく時代。
会社の社長でも、寿司屋の職人でも、フリーのソムリエでも、ファンができるのです。
多くの人々がデジタルで交流している時代。
Facebook、Twitter、Instagram、ブログ、などなどふたつ以上のデジタルプレゼンスを持っている。
個人の考え方や個人の行動を発信するツールが増えたということなんです。
その考え方に共感する人が増えていく。
その中からファンができるってことです。
そのファンがつながりの中で消費が起きるのです。
売り込まなくても、売れるのです。
藤村 正宏
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