多くの仕事が、機械やロボット、人工知能、テクノロジーに置き換わることになる
テクノロジーの進化は数多くの仕事を消滅させている。
これは間違いないことです。
たとえば、それまで数百人が働いていた工場も、わずか数人の管理者だけですべて機械化されています。
Amazonは配送センターの商品の選択を、ロボットにさせているのは有名な話です。
人間でしかできないと言われてきた文章を書く仕事だって、アプリにより自動記述化がある程度できるようになっています。
手術ロボットが名医より名医になったり、自動運転の車がF1ドライバーよりテクニックが上になったりしている。
世界で一番テクニックのあるドラマーは「リズムマシーン」だったりする。
そして、問題は、新しいテクノロジーが消滅していく仕事を上回るスピードで新しい仕事を生み出せないということ。
Googleは売上が年間7兆円くらいですが、社員数は6万人弱。
同じくらいの規模の日本の企業。
ボクのクライアントであるパナソニックさんは24万人くらい。イオンさんは44万人くらい。
全世界に4億人以上ユーザーがいるInstagramは、2012年に10億ドルでFacebookに買収された当時、従業員数はわずか13人だった。
新しい企業は、人をそんなに必要としないという特徴がある。
企業は効率を求め、利益を最大限にする傾向がある。
わざわざ必要のない人員を雇うわけがないのです。
プロとアマチュアの差がない時代
ロボットが人の仕事を奪うだけでなく、アマチュアがプロフェッショナルの仕事を奪うということも起きている。
パソコンやデジタル機材が、日毎スペックが良くなるのに、価格が安くなっていく。
今までプロしか持てなかった機材が、アマチュアでも使えるようになってきた。
カメラや楽器などはハイエンドモデルですら、手の届くものになっています。
だから、お酒屋さんのすぎちゃんが富士山の写真集を出して、Facebookでたくさん売れたり、大学生の岡崎くんがとってもクオリティと芸術性の高いF1グランプリの写真集を作ることができる。
カメラのキタムラさんの販促部長の高橋さんの写真なんて、ハイアマチュアというより、プロフェッショナルそのものです。
プロのライターの文章より、商売っ気のないクリーニング屋の社長、壁下くんのブログのほうがおもしろかったり、プロが作った動画よりも、工具屋てっちゃんのYouTubeのほうがおもしろかったりする時代です。
プロとハイアマチュアの差がなくなってきている。
新しいテクノロジーのシステムが、既存のビジネスを壊していくことがある。
Amazonが、町の書店やCD屋、レンタルビデオ店を淘汰するようなこと。
さらに、3Dプリンターの登場は、さまざまな仕事を消滅に追い込む。
こう考えると、機械に置き換わってしまう仕事は、社会的価値が限りなくゼロになるということ。
あるいはアマチュアに代替される仕事はどんどん価格が安くなり、一部のプロフェッショナルしか食べていけなくなる。
気がついたときには、自分の仕事がテクノロジーの進化で、消滅しているかもしれません。
多くの仕事が、機械やロボット、人工知能、テクノロジーに置き換わることになるでしょう。
これからの仕事観
そう考えると、安定的な仕事なんていうのは、存在しないのかもしれません。
公務員だって、安定していない。
そんな時代だってことです。
そんな時代には、今やっている仕事の他に、複数の得意分野を持つことが大事だと思う。
今やっている仕事も、もちろんスキルや能力を上げる。
さらに、他の分野、それは好きな分野。
歴史が好きだったら歴史。サッカーが好きだったらサッカー。
そういう分野を複数持つこと。
好きなことを追求すること。
そうなると、他に代わりのないあなたの個性になっていきます。
大河ドラマ税理士とか、サッカーバカでサッカージャーナリストで、コンサルタントの美容師とか。
クラシックギターの生演奏が得意な、レストランの店長とか。
そして、そういう分野を複数持っていると、何かあったときに、次の道筋が用意されることが多いのです。
そんな仕事観を持つことが、この変革の流れに飲み込まれないコツになるのかもしれない。
藤村 正宏
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