効果のない看板は、存在しないのと同じこと
これだけ世の中が激変すると、看板の考え方も時代に合わせて変えていくことが大事だと思う。
先日、雑誌『商業界』が主催する『第一回看板大賞』の審査委員長をさせていただきました。
第一回目にもかかわらず、60以上もの応募がありました。
たくさんいい看板を見ました。
選ぶのを迷うくらいでした。
だから自分で選ぶ基準を作った。
もちろん看板というのは、販促物として成り立っていなければなりません。
そんなの当たり前。
効果がない販促物は、存在しないのと同じことですから。
さらに、看板の役割の今日的な意味合いにおいて、求められる要素。
以下の項目が入っているかどうかを中心に審査していきました。
1:目立つ。
2:楽しい。
3:SNSとの連動。
ボクが審査委員長をするってことは、今までだったら選ばれたであろう、従来のきれいなデザインのイメージだけの看板は選ばれない。
そういうことは容易に想像できますよね。
エクスマ的な看板を選んで欲しいっていうことが、主催者の希望ってことでしょう。
面白い看板を選びました。
発表は9月1日発売の、10月号です。
お楽しみに〜〜〜
看板はコミュニケーションメディア
審査をしている途中、これからの看板というメディアは、「関係性」という観点で考えることが大事だと思った。
今までの看板は、CMと同じで、不特定多数の人に店や商品の情報を伝え、行動してもらうことが目的でした。
でも、これだけ情報量が多くなると、ただそれだけではそれが届かなくなっている。
だって、他にもたくさんあるから。
だから今までの考え方の延長線上で考えていると、見てもらえない看板ばかり増えていくことになる。
看板は、人と人をつないだり、物と人をつないだり、物と物をつないだりする「コミュニケーションメディア」。
そういうふうに考えること。
どういうことかというと、一目見ると、忘れられないくらいインパクトがあるとか、見た人が「面白い〜!」って思ってくれるとか。
あるいは、Facebookなどでチェックインしてくれる。
Twitterのフォロワーになってくれる。
SNSで発信したくなる。
検索したくなる・・・などなど。
何か行動したくなる。
そういう看板が、今の時代においては「いい看板」っていえるんだろうなって思うんです。
ボクと一緒に審査員をやった、興和サインの代表、高橋芳文さんが以前新宿の歌舞伎町に作った
「I ❤️ KABUKI-CHO」
の大きな看板。
これはインパクトもあるけど、何がすごいかというと、この前で写真を撮って、FacebookやTwitterで投稿する人がとっても多いってこと。
これなんかは、まさに「コミュニケーション」メディアになっているってことです。
激変している時代、メディアの役割も変わっていくのです。
ただ単純に看板を出して、店で待っていたら、お客さまが来店してくれるなんて、そんなのんびりした時代は、もうとっくに終わったのです。
看板もほかの販促物も、考え方を変えることが大事なのです。
藤村 正宏
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