データを分析し、ロジカルに戦略を立て、最適な施策を打つ。
マーケティングの王道ともいえる手法です。
でも、ライバルも同じことをしている。
むしろ、全員がデータを活用し、最適化された戦略を立てているからこそ、
「どの会社も似たような戦い方をしている」ことに気づかない。
価格を下げて差別化しようとすれば、相手も価格を下げる。
新機能を追加すれば、すぐに真似される。
結局、どれだけ工夫しても「同じ土俵の上の競争」になってしまう。
論理的な競争に勝つには、論理だけではダメなんです。
たとえば、ルイ・ヴィトンやシャネルといったブランドは、機能性やコストパフォーマンスで競争していません。
彼らは「ブランドの世界観」や「唯一無二のストーリー」を武器にしている。
だからこそ、値下げ競争に巻き込まれることなく、確固たるポジションを築いている。
ある自転車販売店は、単に「性能が良くてお得な自転車」を売るのではなく、
「その人にとって特別な一台を届ける店」としてブランディングした。
来店したお客様には、まず「どんなふうに自転車を使うのか?」をじっくりヒアリングする。
通勤用なら、「毎日乗っても疲れにくく、スーツでも快適な一台」。
休日のサイクリングなら、「長距離でも楽しく走れる軽量モデル」。
子どもが初めて乗るなら、「成長に合わせて調整できる思い出の一台」。
スペックや価格だけでなく、「その人のライフスタイルと自転車の物語を作る」ことで、
「ここで買いたい」と思わせる関係を築いた。
中小企業診断士も同じことが言えます。
多くの診断士は、データ分析や経営改善のロジックを駆使し、
「この数値を改善すれば、利益が向上します」
「この戦略でコストを削減できます」
といった提案をします。
でも、本当に経営者が求めているのは、単なる“正しい答え”ではありません。
ある診断士は、数字だけでなく「経営者の人生」に寄り添うことを大切にしました。
「なぜ、この会社を立ち上げたのか?」
「10年後、どんな姿になっていたいのか?」
「社員にどんな未来を提供したいのか?」
こうした会話を重ね、経営者自身も気づいていなかった「会社の物語」を一緒に掘り起こしていったのです。
すると、経営者の考え方が変わり、会社の方向性が明確になり、
結果的に売上が向上し、社員のモチベーションまで上がるという変化が生まれました。
論理的な戦略だけで戦っている限り、競争は終わらない。
本当に勝ち続けるためには、「理屈では測れない価値」を生み出すことが必要なのです。
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藤村 正宏

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