未来の消費を握る重要な世代「Z世代」について、今一度、見直してみる必要があると思うのです。
今まで数年、何度も何度もセミナーなどで伝えてきたことです。
Z世代とは、1990年代後半から2010年頃に生まれた世代を指します。
この世代は、デジタルネイティブとして生まれ育ち、SNSやスマートフォンが生活の一部となっています。
彼らの特徴や購買行動を理解することで、企業は新たなマーケティングをする必要があると思うのです。
Z世代の購買のきっかけ:3つのFがカギ
まず、Z世代が「何を基準に消費を決めているのか」のデータを見ました。
彼らが購買行動を起こす際の主な影響源は次の通り。
1. 両親や友人、個人的なつながり
最も信頼を寄せるのは身近な人々の意見です。
家族や友人が「これ、良いよ!」と言えば、それを信じて購入する傾向があります。
2. 信頼できるブランドやプラットフォーム
長年の実績があり、透明性のある企業やブランドも大きな影響力を持っています。
3. セレブやインフルエンサー
インフルエンサーやセレブの意見も参考にしますが、それはあくまで「次点」です。
むしろ、フォロワーのコメント欄で交わされるリアルな意見の方が信頼されることの方が多いのです。
これらは、「3つのF」と呼ばれる要素です。
ファミリー(Family)、フレンド(Friend)、フォロワー(Follower)
僕が著書で伝えていること。
Z世代にとって価値があるのは、信頼関係がある人々の意見なのです。
Z世代の特徴を知ろう
Z世代を理解するためには、彼らがどのような価値観を持ち、何を求めているのかを知る必要があります。
自分独自のスタイルを重視
他人と同じであることを嫌い、自分らしさを表現することに価値を感じている。
モノより体験を重視
高価なモノを買うよりも、それを使った体験や仲間と過ごす時間を重視。
多様な価値観を尊重
性別や国籍、宗教などに縛られず、多様性を受け入れる。
直感的でスピーディ
情報収集も決断もスピード重視。感覚的に「良い」と思えばすぐに行動に移す。
完璧を求めない
「いい加減」が許される世代とも言える。
完璧ではなくても共感できればOK。
企業の社会的責任を評価
環境問題や社会問題に対する取り組みを見ています。
「どれだけ良い商品か」よりも「どれだけ良い企業か」が問われる。
これらの特徴は、実はエクスマ(Experience Marketing)の考え方と非常に近いと思うのです。
商品を売るのではなく、体験や価値を売る。
それがZ世代には刺さります。
なぜZ世代に支持されるべきなのか?
Z世代を無視することは、企業にとって大きなリスクです。
その理由は以下の通りです。
1. 消費をリードする存在
Z世代は、新しい商品やサービスを誰よりも早く取り入れます。その行動が他の世代にも影響を与えます。
2. 圧倒的な拡散力
SNSでの発信力が高く、良いものも悪いものもすぐに拡散します。1人がつぶやくだけで数万人に届くことも珍しくありません。
3. 嫌われると致命的
Z世代に嫌われた企業は、信頼を回復するのが極めて難しいです。例として、ある大企業が炎上して一時的に売上が激減したケースもあります。
Z世代の心をつかむために
Z世代の購買行動を理解し、彼らの価値観に寄り添うことが、これからのマーケティングでは不可欠です。
「3つのF」を意識し、モノではなく体験や価値を提供することがポイントです。
また、企業としての社会的責任を果たす姿勢を見せることも忘れずに。
Z世代の心をつかむことは、未来の消費者全体をつかむことにつながります。この世代を攻略することで、あなたのビジネスも新たな可能性を広げることができるでしょう。
藤村 正宏
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