GWに読書をしましたか?
大型連休も今日で終わりという人が多いですよね。
GWは楽しめましたか?
楽しめたら、それはそれでOKです。
僕は東京にいることが多かった。
ちょっと体調が本調子じゃなかったし、読みたい本、行きたいところがあったから。
あなたはこのGWの間、読書をしました?
僕はけっこうしました。
ビジネス書、小説、自然科学、そんな本を読みました。
ビジネス書より、ビジネスには関係ない本が8割くらいありました。
最近、読書をする時間がないっていう人が多い。
本を読んでも、ビジネス書ばかりとかね。
ビジネス書ばかり読んでいると、ビジネスってうまくいかない。
昔からそう思っています。
特に今のように先行きがよくわからない時代。
想定外のことが起きる時代。
そんな時代だからこそ、ビジネス以外のことを学んだり興味を持つことが、大事なんです。
ベストセラーのビジネス書しか読んでいないで、ビジネスはうまくいくわけがありません。
だって、みんな同じ本を読んで、どこか似たような会社や店が増えていくだけです。
すぐに役立つスキルやノウハウは、すぐに役立たなくなるのです。
ビジネス書が悪いって言っているわけじゃない。
それはそれで、大切なこと。
僕もビジネス書をたくさん書いている。
問題なのは、それで安心してしまうっていくこと。
だからビジネス書以外の本をもっと読むといいんです。
遠い国の戦争も僕たちに影響を与える
世の中って想定外のことばかり起きると思いませんか?
ロシアがウクライナに侵攻して、2年以上たちますが、まだ戦争は続いている。
(2024年5月6日現在)
まさか、21世紀のこの時代に、第二次世界大戦のような戦争が起きるとは、誰も予想できなかった。
国際社会はそれを阻止することができませんでした。
戦争が起きてから、ロシアに経済制裁をしたり、ウクライナに武器を与えたり、人道支援をしたりしています。
その制裁の一環で国際資金決済網のSWIFTからロシアを追放したことで、世界に分断が起きました。
分断は安全保障のバランスを崩し、パレスチナがイスラエルを攻撃、そしてその報復として、イスラエルがパレスチナに攻撃して中東戦争のような状況になっています。
いやいや、日本は平和憲法があるから大丈夫。
と思っていると、あなたはかなり平和ボケしています。
戦争は遠い世界で起きていることではないのです。
だって実際に食料やエネルギーが値上がりしていますよね。
30年以上ぶりの円安にもなっている。
これはグローバル経済が機能しなくなったってことです。
予想しないことが起きる時代。
戦争だけじゃなく、気候変動も深刻になっています。
夏が異常に暑くなり、日本でも山火事が起きている。
そんな先行きが見えない時代に、経営者やビジネスパーソンに求められることはなんでしょう。
時代の変化を読み取り、未来を自分の頭で考えること。
そう思うのです。
将来起きるかもしれない変化に耐えらる知的耐性。
明確な答えがない難しい課題を乗り越える力。
そんな力が必要なのです。
自分の頭で考えることを繰り返していくことです。
文化や芸術に触れて知性を高めること
そのために、仕事のことばかり学ぶのではなく、仕事以外のことに興味を持つことが大事になってくる。
読書でいえば、たとえば文学とかね。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫は、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」
聞いたことある文章ですよね。
鎌倉時代に書かれた鴨長明の『方丈記』の冒頭の文章。
日本文学史における名文として有名です。
現代語訳するとこんな感じ。
「川の流れは絶え間なく続いているが、そこを流れる水は次々に入れ替わっている。川の淀みの中に浮かぶ泡は、できては消え、消えてはできるを繰り返し、長く留まることはない。世の中に存在する人々の暮らしや住まいも、まさにこれと同じだ。」
現代語にすると風情がなくなるなって思うけど、直訳しました。
「無常観」(いつも変わり続ける)という人生や世の中の移ろいやすさ、はかなさの思想が強く表現されています。
どんなに立派な家を建てても、震災があれば無にかえる。
どんなに努力しても、自分の力ではどうしようもないことが起きる。
そして最後に待っているのは、死。
だからものごとや人に執着するのをやめ、全てのことを受け入れ、諦観をもち、自然に囲まれて穏やかに暮らすことがしあわせの秘訣。
読み終わるとそんな感覚になる。
そして、「今から800年前の人も悩みが多かったんだな、執着を捨てることが大事なことかもしれないな」と思うのです。
これは現代、僕たちにつながることです。
そうすると、ガツガツと売上ばかり求めるのではなく、今の閉塞感がある時代にどんな商品やサービスを届けたら、しあわせな気分になってもらえるか。
どんな発信をしたら、ワクワクしてもらえるか。
どんなイベントをしたら、楽しんでもらえるか。
そういうことを考える際に深みのある思考ができるようになるのです。
ビジネス書ばかり読んでいたら、みんな同じになる。
これを忘れないようにね。
なんでもいいから、ビジネス書以外の本を読んでみましょう。
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藤村 正宏
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