意外なところに落とし穴
緊急事態宣言の全面解除しましたね。
エクスマスタジオの前のベトナム料理店『リバーサイゴン』8時に閉店しなくなり、お客さまも増えているようです。
お酒を提供できるようになったし、営業時間も伸ばしているから。
週末は、お天気もよかったので、たくさんの人たちが街に出たり、遠出したりしていました。
イベントなんかも再開し始めています。
これで経済も上向きになればいいですね。
でも消費回復に水を差す恐れのある事態が起きているのは知っていますか?
「売りたいんですけど、売る商品がないんですよ」
そんなことが起きている。
例えば、日本の基幹産業である自動車業。
これが減産している。
生産ができない状態なんです。
トヨタ自動車は10月、世界で従来計画比、4割の減産を発表しました。
国内のすべての工場を一時停止するそうです。
ホンダも10月上旬に国内で3割減産することを発表しています。
こういった、生産の遅れは、当然販売にも影響しますよね。
9月の国内新車販売台数は前年同月比で32%減。
9月としては、53年ぶりの低水準だった。
大きな原因は2つ
まずここのところ続いている半導体不足。
半導体って車に関係あるの?
そう思う人もいるかもしれません。
10年くらい前ならそんなに問題にならなかったと思うけど、今の自動車は高性能の半導体をたくさん使っているんですね。
それも、PCやスマートフォンに内臓されている処理能力が高い半導体と同じくらいのもの。
自動車の中にいくつもの高性能なコンピュータが搭載されている、そういう状況なんです。
ほら、今の車は、前の車を感知して自動ブレーキをかけるとか、自転車や人や障害物を検知して避けたり止まったりするでしょ。
ものすごい数のセンサーが付いていたり、それをコントロールするコンピューターがあるんです。
それで処理能力の高い半導体をたくさん使うんです。
詳細はこのニュースがわかりやすい。
■半導体不足はなぜ起きている?–自動車の製造にまで影響を与えるその仕組みとは
2つ目の理由
東南アジアなどの新型コロナウィルス感染拡大による、部品供給の遅れ。
これも深刻になっています。
自動車産業は、裾野が広い産業です。
鉄鋼、非鉄金属、電気、機械など。
こういう業界が自動車が減産になると、業績に影響を与えますよね。
自動車産業だけでなくアパレルも
さらに自動車業界だけでなく、グローバルなメーカーは大変ですよね。
例えばユニクロなどのグローバルなアパレルも影響受けている
新型コロナの拡大で、主要生産国の1つであるベトナムで取引先工場が閉鎖したり操業が低下したりした影響で、商品が足りない状況になっています。
新商品も一部で、発売延期になっています。
中国に生産工場を持っている会社も、今中国で起きている電力不足の影響を受けています。
中国では、電力不足で大都市でも、頻繁に停電が起きているっていうニュースを知っている人もいると思います。
電力が足りなくなっている。
それで国が主導で、電力供給制限をしているんです。
製造業の工場が電気を使えなくなって、稼働率が落ちているんですね。
国内の懸念も
日本国内も、緊急事態宣言が全面解除になっても景気が回復しない理由があります。
それは人材の不足です。
流通業は深刻な人材の不足になっている。
Eコマースの拡大で、さらにこれから年末の繁忙期を控えて、大きな倉庫の新規稼働などで、スタッフ不足、人材の確保の競争が激しくなっています。
人手不足は大手のチェーン店の飲食店でも起きています。
営業自粛中に、アルバイトの人たちはコンビニなどに流出してしまった。
営業を完全に再開できない店も出ています。
そういう理由で、景気回復しない懸念があるのです。
でもね、景気がなかなか回復しなくても、おなじみさんとしっかり豊かな関係性をつくっている店や会社は、大丈夫です。
「関係性」「つながり」「縁」を大切に営業する。
そんな会社が繁栄していくのです。
やっぱり「つながりの経済」になっていく。

藤村 正宏

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