外科手術ロボットは名医
塾生の山本千夏さんのFacebookの投稿が流れてきました。
中日新聞の2014年9月19日朝刊、第一面。
『胃がんロボ手術保険適用』という見出し。
内視鏡手術支援ロボット「ダビンチ」を使った胃がん手術が、保険適応になったって記事。
人間の医者が実施するよりも、手術後の合併症が5分の1に激減する。
理由は手ぶれが防止できるため。
人間よりもより安全な手術ができるわけです。
すごくないですか?
ダビンチの手術は腎がんでも一部適用されている。
従来の腹腔鏡手術に比べ難しい部位も手術しやすくなり、腎臓への負担も少なくなる。
外科手術はロボットのほうが名医になるってこと。
(「ダビンチ」じゃなく「ブラックジャック」とかの名称にしたらよかったのに、ってちょっと思った)
いい時代になったなって、素直にそう思った。
奇しくもボクは東京でセミナーをする日だった。
そのセミナーで「ITテクノロジーの進化で、なくなる仕事やロボットにとって代わられる仕事がたくさんある」というテーマの話しをしました。
ひとつの商品の登場がさまざまな社会変化をもたらす
全自動運転のクルマもその一つ。
全自動運転のクルマを開発している自動車メーカーやIT企業があります。
あのGoogleの全自動運転のクルマは現在、現役F1ドライバーよりテクニックが上だといいます。
全自動運転のクルマの世界になると、交通事故という概念がなくなるかもしれません。
それっていいことですよね。
だって、自動車事故で死ぬ人が限りなくゼロに近くなるということです。
そうすると、さまざまな職業や仕事がなくなったり、売上が少なくなる。
交通事故などの保険。
自動車教習所。
免許制度。
板金塗装。
自動車関連のグッズ。
タクシーやバスの運転手。
などなど・・・。
昔、JRや私鉄の改札口に駅員さんが立っていて、カチャカチャと鋏で切符を切っていたことを知っている人も少なくなっていますよね。
ITテクノロジーの発達で、仕事観が変わっていく。
これまで人が手掛けていた仕事が、機械に置き換わりはじめているのです。
人間の仕事が代替されるだけでなくシステムも変わる
人間の仕事をロボットや機械が代りにやるだけの変化ではありません。
テクノロジーが既存のシステムを一瞬のうちに破壊して、そこにあった仕事を変えてしまうこともおきています。
Amazonは既存の書店の仕事を変質させました。
実際にリアルの書店がどんどん廃業・倒産しています。
音楽ダウンロードは、ミュージシャンのビジネスモデルを変えてしまいました。
パッケージとしてのCDの販売ではなく、LIVEをして物販をするというビジネスモデルになっている。
(世界で一番テクニックのあるドラマーはリズム・マシーンだしね)
3Dプリンターの登場で、歯科技工士やモデリング職人の仕事が奪われる。
(宇宙ステーションに3Dプリンターを持ち込み、その時に必要な工具を作ってしまう時代です)
誰もがそういう時代にいるということ。
ITビジネスをやっている人だけでなく、どんなビジネスでも、大企業も中小企業も。
町の果物屋さんだって、ラーメン屋さんだって、専業主婦や隠居したおじいさんだって、既にそういう未来に生活しているってこと。
そしてその未来は、想像以上のスピードで広がっているのです。
安定した仕事なんてなくなるのかもしれません。
でも、仕事がなくなるだけのマイナス面だけじゃなく、新しい仕事もどんどん登場してくるってことです。
すごく面白くてわかりやすい動画の学校。
工具作製のデータを販売する印刷会社。
音楽のバンド専門のマーケティングコンサルタント。
などなど・・・。
常識や既成概念を捨て去ることができたら、面白くてエキサイティングな仕事を生み出すことができる時代でもあるのです。
あなたは、この未来を不幸と捉えますか?
それとも、僥倖と捉えますか?
藤村 正宏
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