個人の時代と言われている現代のビジネスで、一番大切なことは何か?

個人の時代になると20世紀末に思っていた

SNSができた頃から・・・いや、もっと前から・・・、様々なことが起きて、世の中が混沌としていた20世紀末。その頃から言っていることです。
これからは、組織や会社ではなく「個人の時代」になるってこと。

どうしてその頃に思ったかというと、インターネットが誕生したからです。
ボクがインターネットを使い始めたのが1995年くらい、ウインドウズ95が発売される少し前でした。
世界中のいろいろなコンテンツに出会うことが楽しくて、毎晩インターネットを使い倒していた。
その時、単純にこう思った。

「個人でも世界を相手に商売できる時代の到来だな」

Wi-Fiとクラウドがあればどこでも仕事できる時代

当時はブログもないし、もちろんSNSもない時代ですが、ホームページを自分でつくり、そこに魅力的なコンテンツを載せて、日々更新していたら、たくさんの人が見てくれるようになった。
その人たちが、ファンになってくれ、時々、何か商品を売ると、たくさん売れる。
こんなことを実際に体験していたのです。

デジタルだから紙の本を出版しなくても、コンテンツはつくれます。
印刷しなくてもいいからコストは限りなく安くなる。
インターネットだから、ほぼ無料で情報を送ることも、公開する事もできる。
別に、会社のオフィスという空間も必要としないし、満員電車で毎日通勤することもない。
個人の時代、おもしろい時代になるなって思ったのです。

取引コストが安くなっていく

取引コストという考え方があります。
会社が商品を売るために、どれだけコストをかけたか。
そのコストが安くなればなるほど、会社は利益が出る。
要は儲かるということです。

20世紀のビジネスは、取引コストを少しでも削減するということを目的に、会社を大きくしていった。
外部の業者さんに作ってもらっていた商品を、社内で作るようにする。
そのために工場を買って、会社が大きくなる。
それは取引コストを安くするためです。

あるいは
売上が7兆円の会社にとっての10億円の広告費。
売上が100億円の会社にとっての10億円の広告費。
これは意味が違いますよね。
売上が大きくなると、広告費も多く使えるようになります。
たくさんの広告費を使えたら、商品がたくさん売れるようになる。

会社が大きくなればなるほど、取引コストが安くなるという法則があった。

しかしながら、インターネットの登場で、それが崩壊したのが現代です。
大きな会社と小さな会社の取引コストの差がなくなってきた。

たとえば情報発信というのは20世紀には大企業しかできなかった。
今は誰もが無料でできるようになった。
莫大な費用をかけ、スポンサーになりテレビの生中継みたいなことをやっていました。
でも今は誰もがテレビの生中継のようなことを、無料でできます。
ボクの塾生さんにもInstagramを使って毎週ライブの動画番組を配信している女性がいます。
そこで関係性ができて(彼女のファンになる)、彼女から商品を買いたいと思ってもらえる。
実際にそのInstagramでの関係性で、売上のほとんどを占めるようにうなった。

21世紀の現代は芸能人や有名バンドのメンバーじゃなくても、会社の経営者や、Instagramで商品を売っている個人でもファンがつく時代なのです。

多くの人々がデジタルで交流している時代です。
Facebook、Instagram、X、ブログなどなど、多くの人が2つ以上のデジタル上で発信をするメディアを持っている。
個人の考え方や、個人の行動を発信するツールが増えたということ。
発信する人の考え方に共感する人が増えていく。
その中からファンができるってことです。
ファンのつながりの中で消費が起き、売り込まなくても、売れるという流れです。
まず知り合い、交流して、ファンになってもらい、それから買ってもらう。

これって、商売の基本ですよね。
おなじみさんの考え方。
そこには価格競争や相見積もりという考え方も、薄くなっていくわけです。

大きな企業は、都心の一等地に大きなビルを抱えオフィスを持ち、郊外からたくさんの従業員をコストをかけて通勤させています。
でも、個人の事業主だとオフィスは自宅の片隅で通勤もしない。
会議やミーティングもネットでできる。
自分の得意じゃないことは、外部の専門家がやってくれる。
予算をかけて自社のホームページやブログをつくらなくても、優秀なプラットフォームが無料で使える。

ビジネスをするために取引コストが低減しているわけです。
今は、逆に大企業の方が、リスクが大きいんじゃないかと思うくらいです。

個人の魅力が大事

インターネットの黎明期、個人の時代になるんじゃないかと予測していたのは、概ね間違いじゃなかったんだ。
そんなことを考えていた。

そんな「個人の時代」に成功するために、何が大事なのか。
仕事のスキルでしょうか?
それとも魅力的な商品でしょうか?
そのどちらでもありません。
もちろん、それはとても大切なことです。
でも、それだけでは成功はできないと思う。

「人柄」が大事だということです。

どんなに仕事のスキルが高い人でも、人柄がよくなかったら、誰もファンになってくれません。
人の好き嫌いが激しい人や、人の批判ばかりしている人。
自分にしか興味のない、自分大好き自分ちゃん。
仕事のことしか頭にないような人。
いつも怖い人や冗談を言ったら怒られるようなイメージを出している人。
イライラしていて、機嫌の悪い人。
話を聞いてくれそうもない人。
人間味が見えない人。

そんな人って好きですか?
・・・そういうことなんです。

今では動画が主流となり、人柄が見えやすくなりました。
まず、大前提として、成功したかったら「いい人柄になること」が必要なのです。
そうじゃなきゃ、仕合わせになれない世の中になってきたということ。

あくまでもボクの個人的な意見ですし、ボクができているかというと、まだまだです。
でもね、そうなりたいとは思う。

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北海道釧路生まれ。明治大学卒。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。経営者、ビジネスリーダー向けに「エクスマ塾」を実施、塾生はすでに1000名を超えている。著書は、海外にも翻訳され30冊以上出版。座右の銘「遊ばざるもの、働くべからず」
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