シンプルに考えるのが真理
東芝が苦しんでいいます。
先日、各新聞の一面に出ていましたね。
「東芝1万人リストラ」
不振が続く家電事業と本社で早期退職や配置転換を実施し、計約7800人の削減を行うと発表。
既に決めた半導体関連のリストラと合わせると、今回の人員削減は計約1万600人に。
たいへんなことですね。
利益水増し問題で市場からの資金調達も困難になってきている。
さらに家電は、商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差ない状態になりやすい業界です。
いわゆる「コモデティ化」しやすい。
すべての家電が、クオリティが高すぎて、差がなくなるってこと。
「モノ」を売っていたら、そうなっちゃうよね。
2016年3月期連結決算の最終損益が過去最悪の5500億円の赤字になる予定です。
赤字額はこれまでリーマン・ショック後の2009年3月期に3988億円を超え、過去最大。
パソコンと冷蔵庫など「白物家電」の事業は、他社との統合など再編を検討するそうです。
でもTV事業は「グループとして映像技術はさまざまな事業に影響があり、維持する」と言っています。
でも、それも難しいのではないかなって思う。
しないことを決めることが大事なんじゃないかな。
「難しいのはしないことを決めることだ」
と、言ったのはアメリカのトップPCメーカー「デル社」の創業者、マイケル・デルです。
デル社は、ユーザーのニーズに合った製品を注文生産して、販売店やディーラーを経由しないで高品質な製品を低価格でユーザーの直接販売するという、画期的なしくみで、急成長しました。
中間業者を中抜きしたわけです。
ある意味「シンプル」で「合理的」です。
このシステムのおかげで、アメリカでトップクラスのPCメーカーになったわけです。
「最もシンプルなやり方が、最も優れている場合が多い。することを決めるのは簡単だ。しかし、難しいのはしないことを決めることだ」
単純に考えることです。
結果的にどうなればいいのか?
それで選んでいく。
もしかすると、今まで大切だと思っていたことが、実は無駄だったり障害だったりすることもあるかもしれません。
しないことを決めること。
こういう思考過程も、とても大切なことだと思うのです。
ますます「真理」に沿った思考や行動が重要になってくる。
東芝の1万人リストラのニュースを見ていて思ったのは、概ね、そんなことだった。
藤村 正宏
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